音盤発掘隊調査日誌・海外報告

とほほなアメリカ出張土産話・後編

●ここまでのあらすじ
仕事でアメリカ出張の話が舞い込んだ。
喜んで出かけたが、日程表に書いてあったのは、乗り換えの飛行機(空港)の時間だけ。
フロリダ州オーランド、アリゾナ州フェニックス…の飛行場には着いたものの、そこから現地コーディネーターのバンに拉致され、100キロも200キロも郊外に連れて行かれるのである。
観光ができないなら、せめて行きたや中古レコード屋。
さて、どーなった?


第1戦・オーランドの空港から1時間の町外れ
テーマパークの宝庫(!)と期待していたオーランドの市街地から1時間。
言っちゃ悪いけど、ド田舎という以外に形容する言葉がない。
それでもホテル(正確にはMOTEL)から徒歩10分弱のところにショッピングモールを発見。
50軒近い小売店が入ってるショッピングモールで右往左往。2軒並んで、本屋兼CD(ビデオも売ってる)店と、CD店を探し出した。
こういうとき「この店は安いか高いか?」見抜くのは簡単。知ってるCDを2〜3枚探し出せばいい。

で、エアロスミスのClassics Liveで検証。
これは人気の低い盤だから、値段も10ドル前後が適当とされるプライス。
1軒は9.99USDで合格、もう1軒は12.99USDで失格であった。だけど、この価格ならCD NOWと同じ値段だよなぁー。わざわざアメリカまで買い出しするほどのお値段でもない(現地で買えば、エアメール代はかからないけど)。

本屋さんで、エアロスミス自伝〜WALK THIS WAYのペーパーバック版(定価7.99USD=108円換算で862円)を買った。やはり原書で読みたいせりふもあるのだ。

第1戦・不戦敗(買うものなし)。
●おまけ・その壱
数少ない経験からいって、私のバヤイは無理に英語っぽく話そうとすると、とんちんかんになる。
純日本製カタカナ英語でしゃべったほうが、まだ通じる。
シカゴ空港で、ホットドッグスタンドで今回の英会話第1戦。
「ホット・ドッグ、ワン」
「はっだぁ?」
「やー、はっだぁ、わん」
“はっだぁ”って、おめーの店、ホットドッグとペプシしか売ってねーじゃねーか(^^

今から考えると、One hot dog, pleaseのほうが正しいと思うが、まあ通じたからいいや。。

第2戦・フェニックスからフリーウェイで2時間の高原の町
車窓から見えるのは、赤土に岩がゴロゴロ、3m超のサボテンという荒野。
そんなウエスタンな世界を見ながらフリーウェイをひた走る。
着いたのは、フェニックスから車で2時間の高原の町フラッグスタッフ。
道端でソフトクリーム売ってたら、八ヶ岳高原の清里というロケーションである。

空気もいいし、景色もいい。素晴らしいところだと思います、マジで。
グランドキャニオン観光のべースキャンプだそうで、観光客も多い。
でもね、レコード屋はあるんでしょうか?
参考出品。ツーハンで買いました。
ホテルの近くの旧街道に、本屋軒CD店と中古屋が並んでいた。中古屋ではLP2.99USDなんだけど、カバーは裸のまま(ビニール袋に入ってない)でホコリだらけ。ということで、ジャケットの痛みもひどい。

これが普通のアメリカの中古屋だ…といわれればそれまでなんだけど…20分粘って、買いたいものが発掘できなかったので、すごすご退散((((((((;^^)

新品CD店では、NEWSで紹介したブルーグラス・トリビュート「Pickin' On Aerosmith」を発見。でも16.99USD。CD NOWから通販したとき、12.99USDだったんですけど…。

第2戦・不戦敗(またまた買うものなし)
●おまけ・その弐
オーランド編で出てきた本屋さん、かなり広いので、どこに何があるかわからない。
レジのおねーさんに質問(たぶん先方には、こう聞こえたと思う)
「わっち、探してる。えーごにょごにょごにょの伝記」
「誰の伝記?」
「えーあろすみす」
データベースですぐ探してくれて、「これならあるわ」と売り場に案内してくれた。

しかし、ハンバーガー屋の黒人のおばさんの言葉はわーらんかったなぁ。
「冷や親東郷?」
なんとか解読。
「度湯罠作務脚茶夫?」
………こーれはついに解読でけんかった。

第3戦・ロサンゼルスから30分のSanta Monica
ロックンロール・コースターも乗れなかったし、漁盤も満足にでけん。
わしゃぁ、いったい何しにアメリカに来たんだ(仕事に来たんだろ!…影の声)。
アメリカ滞在は残すところ1日と半分。
本格的中古屋と対戦することすらなく、日本に強制送還されてしまうのか?

聞くところによると、ロサンゼルス、しかもハリウッドのほうにはいいレコード屋あるらしい。
例)ロスで有名なレコード屋さん・Aron's Record
ここはサンタモニカだ。第一、どのくらい離れてるのか距離感覚がわーらんわい!

深夜、ホテルでイエローページと地図とにらめっこ。
イエローページには、昔よく使った通販ショップVinyl Vendersの広告が出ていた。
ホテルの近くにも、中古屋はじめ、タワーレコードなど数軒あるらしい。
しかし、明日は夕方から仕事があるので、自由な時間は午後2時まで。
おい! 午前中から開いてるレコード屋があるのか?

翌朝は朝7時起きで、スターバックスで朝飯食って、町をぶらつく。
本屋兼レコード屋さんは9時、タワーレコードも10時にドアが開いた。
タワーでは「パンドラの箱」初版縦長ボックスが40USDくらい。
Box Of Fire(12枚組)は117.00USDだった。
CD NOWと同価格帯ということは、やっぱタワーレコードは安いんだな。

しかし、今回は仕事ということで抑えてたけど、冒険してねーなぁー(笑)。
イエロー・キャブに乗り込む。
「だんな、どこ行きます」
「さんさんにぃはち、ぴこ・ぶるばど」

で、昨夜のうちに調べておいた標的、House Of Recordsへまっしぐら。
いくらかかるかわからないが、欲求不満状態で強制送還されるくらいなら、
タクシー代浪費のほうがマシじゃ! 50ドルは、ふんだくられないだろー。
………と気合を入れたにもかかわらず、8.50USDで目的地に到着。
(一応、地図で場所と距離は調べておいたのだが)。

1952年創業というHouse Of Records、広くてなかなかきれいな店だ。
アーチスト別に整理され、LPをビニール袋に入れているのもポイント高い。
下北沢のフラッシュ・ディスクランチみたいな雰囲気のお店であった。
ほんとは45(ドーナツ盤)ないかな? と思ったんだけど、今は扱ってないそうだ。
残念。
で戦利品一覧。

リトル・サウスのプロモ盤/10.99
リトル・サウスの限定デニムカバー/16.99

ア・リトル・サウス・オブ・サニティ2枚。左は放送用(店頭用?)のプロモ盤。
盤にADVANCED CDと赤文字で印刷。表スリーブなし。裏は文字だけの解説。
特に珍しいもんでもないけど、せっかく来たから1つ購入。
右はおなじみ限定デニムカバー(中古)。持ってるけど、安いからお土産用に。

1994のLP/2.99
エッジの独盤ピクチャー/9.99

LPは2.99が中心で、ちょい珍しいものは10ドル以上。セールは0.99の投げ売り状態。
お目当ては、ジャック・ダグラス・プロデュースによる1994のデビュー盤「1994」。
1曲だけブラッドがゲスト参加しているアルバムだ。
レア盤屋でそこそこのお値段で見かけたことはあるが「こーゆーLPは500円以下!
決めていたので、今まで手を出さず。2.99USDなら文句なし。
セカンドもあった(ブラッドは参加していない)ので、ついでにそっちも買った。

右はドイツ盤のLivin' On The Edgeのピクチャー12インチシングル(お土産用)。
イギリス盤だとAウィングがオレンジ、ドイツ盤だと右上のように赤になっている。

エアロとは関係ないけど、これも記念品扱いで購入。
好きなんよ、このSHAFT(原曲の邦題・黒いジャガー)って曲は。
左が買ったリメーク版映画のサントラ+イメージ曲収録のアルバム。右がオリジナル。
SHAFT(2000年新録音ほか)
参考出品(1971年オリジナル盤)

大漁とは言えなかったけど、65ドルで楽しめたから満足してホテルへ。
しかし、周りは完全に住宅街。ホテルまで、どうやって帰ろう?
店のお兄ちゃんに頼んで、タクシーを呼んでもらったのであった。
●おまけ・その参(解答編)
冷や親東郷?=Here or to go?
店内で召し上がりますか、お持ち帰りですか? 

度湯罠作務脚茶夫=Do you wanna some ketchup?
お願い。デルモンテのケチャップくれるなら、もっと早く出してくれ。
黒人さんは独特のイントネーション+リズムでしゃべられるから、もーお手上げ(笑)。

結局、私は英会話はじぇんじぇんアカンということを再認識したわけであーる。


Copyright : Akira 1999-2001