Waiting For An Album
[ 新作発売まで、ウワサと推理を楽しむコーナー ]
ver1.02 2003/8/03
最新情報では、発売は2004年1月予定です。
【2003/08/03現在の最新情報】
録音が済んだ曲目の一覧が流れてきました。最新情報はこちら参照。
9月発表目標の次回作(通称Blues Project)の、候補曲がウワサになってきました。
今回はブルーズの名曲を題材に、どうカバーするかがテーマとなっています。
制作中にこれだけ「ヒント」があるアルバムも、エアロスミスの歴史の中で初の出来事。
これを楽しまない手はありません(笑)。
新作が出るのを首を長くして待つことが、ファンとしては一番幸福な体験だったりします。
刻々と変わる(?)かもしれないウワサをもとに、いろいろ推理して楽しんでみましょう。
お遊び企画です。書いてあることが「ホントですか?」なんて、問い合わせしないように。
まだ発売日も決まってないんですから。 |
これまでの経緯(7月1日版)
3月スタジオ入り(AeroFANatic発)
第一報はAeroFANaticから。
昨年12月にGirls Of Summer/Ultimate Hitsツアーを終了したエアロスミスは、
短い休暇の後、ニュー・アルバムのために、3月からスタジオ入りするというもの。
2000年に一度取りかかって凍結されたブルーズ・カバーのアルバムになると報じられた。
最初は、夏のツアー前の7月発売か?という予測もあった。
候補曲1(2/27付:AeroFANatic発、AF1記事)
ファンクラブAF1のニュースレターから(これも
AeroFANaticが報じたもの)。
ブルーズ・アルバム(仮称)の候補として、この時点であがったのは
アーティストは
曲目(右はオリジナル演奏者)は
All Your Love - Otis Rush(John Mayall and the Blues Breakersがカバー)
Happenings Ten Years Time Ago - Yardbirds
Smokestack Lightning - Bad Smitty(Yardbirdsがカバー)
Rattlesnake Shake - Fleetwood Mac
Stop Messin' Round - Fleetwood Mac
原文では、All Your Loveは・ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズと表記されていたが、
後に訂正されているので、ここでは訂正版の表記にしました。
All Your Loveは、当時未発表だった1977年録音のスタジオバージョンを、
Rattelesnake Shakeは、1974年末と思われるライブを、共に
Pandora's Boxで発表済。
Stop Messin' Roundは録音はないが、ライブでジョー・ペリーが歌う曲としておなじみ。
書き直してみると
All Your Love - エリック・クラプトン在籍時のブルースブレイカーズが演奏
Happenings Ten Years Time Ago - ジェフ・ベック&ヤードバーズが原曲
Smokestack Lightning - エリック・クラプトン在籍時のヤードバーズがカバー
Rattlesnake Shake - ピーター・グリーン時代のフリートウッド・マックが原曲
Stop Messin' Round - ピーター・グリーン時代のフリートウッド・マックが原曲
この時点では、エアロスミスが初期のステージで演奏していた(と思われる)曲がほとんど。
「3月からのスタジオ入りは、ジョーのホーム・スタジオでのリハーサルのためで、
既に10曲のリハーサルを終え、あと3曲程度を練習した後、2〜3週間以内に
正式な録音スタジオ入りする」と語った。
また、新作は2/3がブルーズのカバー、1/3はオリジナル曲で構成される予定。
またリリースは、ウワサより若干遅れて9月発売が目標。
SONYさんの
オフィシャル・ページ(インフォメーション)4/21付、および
ニュース参照。
このインタビュー時に語られた曲は
Broke DownEngine - Blind Willie McTell (Bob Dylanがカバー)
Temperature- Little Walter
Stop Messin' Round - Fleetwood Mac
I'm Ready - Willie Dixon (Muddy Watersとの共作と表記されることもあり)
トムのリポート(4/29付。公式サイトのNew and the Road)
公式サイト、
AEROSMITH.COMの、
Tom and The Roadから。
「ここ数週間、コツコツまじめに働いて、曲のレパートリーを増やした。
週に6日、そんな日がもう6週間近く続いている。
僕たちは1930〜1940年代のブルーズのレコードを、ゲップが出るまで聴き尽くした。
(そのままコピーするのではなく)、もちろんエアロスミス流に味付けするけど。
かなりうまくいってると思うよ」とのこと。
候補曲3:AeroFANaticの独占スクープ(5/30付)
Back Back Train - Mississippi Fred McDowell (←黄緑は初登場)
All Your Love - Otis Rush
Baby Please Don't Go - Big Joe Williams
Killing Floor - Howlin' Wolf
Broke Down Engine - Blind Willie McTell
You Shook Me - Willie Dixon
Temperature - Little Walter
I'm Ready - Willie Dixon
Eyesight For The Blind- Sonny Boy Williamson
Stop Messin' Round - Fleetwood Mac
新曲:NEW BALLAD TRACK (1st single?)
新曲:NEW BLUES TRACK
新曲:NEW BLUES-ROCK TRACK
カバー10曲、新曲3曲となっていますが、果たしてどーなるでしょー?
発売決定のお知らせまで、もう少々お待ちください。
(新しいニュースが入ったら更新…したい方向です)
候補曲を整理してみると
曲目 | オリジナル演奏者(およびカバー) |
Back Back Train |
Mississippi Fred McDowell(作者?)
1966年のライブアルバム「Amazing Grace」収録。 |
All Your Love |
Otis Rush(作者:Willie Dixon)
Otis Rushは、Led Zeppelinの「I Can't Quit You Baby」のオリジナルを歌って、1956年に全米トップ10ヒットさせた人。
【カバー】ロック系のカバーではJohn Mayall & the Bluesbreakers(With Eric Clapton)が有名。ブルース畑ではBuddy Guy、Magic Sumなどかなりの人が演奏している。 |
Baby Please Don't Go |
Big Joe Williams(作者:同)
発表年代、オリジナル奏者未確認。
【カバー】ブリティッシュ・インベイジョンの頃、イギリスのThemがカバーした(GroliaのB面)のが有名だが、調べてみるとThemの後にもメチャクチャ多くの人がカバーしてるので特に記さず。 |
Broke Down Engine |
Blind Willie McTell(作者:Blind Willie McTel)
【カバー】Bob Dylanが1993年発表の「World Gone Wrong」でカバー。 |
Killing Floor |
Howlin' Wolf(作者Burnett/Howlin' Wolf)
【カバー】ロック畑ではJimi Hendrix、Electric Flagが有名。Led Zeppelinは改題して、Lemon Songとしてやってます(歌詞も変更)。 |
Temperature |
Little Walter(作者:同)
【カバー】特に有名なカバーなし。 |
You Shook Me |
Willie Dixon(作者:Dixon/Lenoir)
オリジナル奏者は未確認。Dixon本人の1969年の自作自演あり。
【カバー】ロック系では、Jeff Beck Group(当時のボーカルはRod Stewart)と、Led Zeppelinが有名。ブルースでは、Muddy Watersの持ち唄(この人がオリジナルか、Doxonがオリジナルか?)。 |
I'm Ready |
Willie Dixon(作者・Willie Dixon)
Muddy Waltersの持ち唄。 |
Eyesight For The Blind |
Sonny Boy Williamson(作者・同)
Sonny Boy Williamsonを名乗った人は2人いるのでややこしいが、この曲はSonny Boy Williamson 2の方らしい。イギリスでブルーズ・ブームが始まるころに渡英して、The YardbirdsやThe Animalsなどと共演、ライブを行って若いアーティストたちに大きな影響を与えたブルーズ・ハープ奏者。
【カバー】The Who |
Stop Messin' Round |
Fleetwood Mac(作者・Peter Green)
Fleetwood Macの創設者、ギタリストのピーター・グリーン作(Adams/Greenと表記される場合もあり)。この曲だけ1960年代、しかもイギリスのバンドの曲。ほかはアメリカのブルーズが原曲。
【カバー】特に有名なカバー録音はなし。 |
補足:Willie Dixon
シンガー、ベース奏者。が、ソングライター、プロデューサーとしての活躍が有名。
Muddy Waters, Howlin' Wolfなどを助演(曲の提供も)して、チェス・レコード、コブラ・レコードを盛り上げ、シカゴ・ブルーズを盛り上げた人。Otis Rushをはじめとする新しい才能も次々発掘した…となっています。1969年に出した「I Am The Blues」(俺がブルースだ!)という、すんごい題名の自作自演アルバムが有名で現在もCD発売中。
簡単にいうと、ブルーズとロックン・ロールを結びつけた1人(というか張本人)で、ロック史に大きな役割を果たしました。手掛けた曲に「I Can't Quit You Baby」「(I'm Your) Hoochie Coochie Man 」「The Little Red Rooster」「Spoonful」「Bring It On Home」などがあり、後にイギリスのブルーズ・ロック畑で、The Rolling Stones、The Yardbirds、Jeff Beck、Cream、Led Zeppelinなど数々のアーティストがカバーしています。
上の調査では、1950年代の曲以前になると、SP盤(表裏2曲の78回転。超大型シングル盤レコード)が主流で、長時間収録のアルバムがないため記録が少なく、誰が初演かオリジナル・ヒットか…になると、私の付け焼き刃的な知識では解明できませんでした。そういう項目は未確認(知ってる人は知ってるんだろうけど、おれはわからん)と表記してあります。 |
[記事] 新作リリースは2004年1月に延期
billboard.comの記事より抜粋。
エアロスミスはブルーズアルバムの録音を終えた。この作品は、夏から秋にかけてミックスを行い、
たぶん来年1月の発売になるだろうと、ジョー・ペリーがbillboard.comに語った。
「ベーシックトラックの録音は終わった。既にオーバーダビングも3/4は終了している。
もう残っている仕事はほとんどない。このアルバムは基本的にライブ風の(一発)録音だからね」
エアロジャックダグラス共同プロデュースによる“いまだ題名の決まっていないアルバム”は、
Muddy Watersの「I'm Ready」、Little Walter'の「Temperature」、Mississippi Fred McDowellが
演奏した「You Gotta Move」などを収録する予定だ。
ボストン近郊のジョーのスタジオ、新たに建築されたバンドのスタジオの2か所で録音された新作では、
ジョー・ペリーがリード・ボーカルをとる曲も収録される。ジョーが今年4月にbillboardに語ったように、
フリートウッド・マックの初期ナンバー「Stop Messin' Round」だ。
新作には、エアロスミスのオリジナル曲もいくつか収録される予定だ。
「ハワイで書いた曲が1曲ある」とジョー。「R&Bしてる曲だ。Crazyと通じるフィーリングがある」。
この決定は、前評判の良いキッスとのダブル・ヘッドライナーツアー(トリはエアロスミスが担当する)と
無関係ではない。夏の野外で始まり、秋からはアリーナに会場を変え、
「たぶんツアーはクリスマスまで延長されるだろう」とジョーは言う。(以下省略)。
全文(英文)はこちら。全文(Excite自動翻訳)はこちら。両方読み比べてください。
[記事] 暫定題名は「Honkin' on Bobo」?
↑しかし、この題名は絶対変わるな。エロすぎるスラングだもん(笑)。
気になる人は自力で調べるように。
Rolling Stone.Comの記事、「AEROSMITH HONK OUT THE BLUES」(英文)から。
日本語訳(自動翻訳)はこちら。
「やっと全員で休みだよ。サマーキャンプに行って、やれやれと初めて腰を降ろした気分だ」
来年1月発売予定の暫定タイトル「Honkin' on Bobo」の録音に一区切りをつけたと
スティーブン・タイラーは、こう語った。
1975年発表の名作「Toys in the Attic」を手掛けたプロデューサー、ジャック・ダグラス
との共同作業となったブルーズ・アルバムには、「Baby, Please Don't Go」「Roadrunner」
「Broke-Down Engine」「I'm Ready」などの曲に加え、スティーブンがスキャット(ボーカル)と
ピアノを演奏している「Into the Grind」と題された曲など、いくつかの新曲も収録される。
どの曲も、いかにも“エアロスミス・サウンド”だ。
「俺たちはブルーズ純粋主義者じゃない」と、(以前)ジョー・ペリーも語っている。
「(原曲を)聴いて、背筋がゾクっと来た時の感覚を大切にして、俺たちなりに曲を
解釈し直してやってるんだ」。
「エアロスミスは、いつもブルーズに根付いてるバンドだったのさ」とスティーブンも同意する。
「音楽が俺をノックアウトしたとき・・・9歳か10歳か11歳のころだな・・・いつもミシシッピの
ブルーズは、夜になると聞こえてきたものでね。まさに、悪魔の音楽だった。
いつも俺たちは、レコードに1曲か2曲、ブルージーな曲を入れてきたんだ。
例えば、「Big Ten Inch Record」とか「Reefer Head Woman」といった曲のことだ。
レコード会社の連中は、『ブルーズっぽい単調なリフで、面白くない』って言ってたけど」。
当時のダーティーなサウンドを復活させるのに、ジャックが大いに貢献したという。
「ジャックは、きれいに整った部屋では歌っちゃいけないと、声を大に主張するんだ。
要するに、俺たちにバスルームから叫ぶとか、車の外に出て叫ぶとか、そういうことを
やらたいんだ」と、スティーブンは説明する。
ペリーも負けじと「Back Back Train」でリード・ボーカルをとっている。
「自分の声のレンジがわかったような気がするんだ」と彼は話す。
「バンドにいる最高のロックシンガーといっしょに歌うのは、くじけてしまいそうにもなるけど
歌うのは好きだよ。曲によってうまくいく場合もあるし、そうでない時もある」
でもエアロスミスは、別にここで完璧さを求めているわけではない。
「俺たちは、ちょうどいい感じのものを、メチャクチャにするのが好きなのさ」と
スティーブンは語っている。
【わかんなかったトコの翻訳ご協力:yasu教授】
2003/07/24 Thu
[ウワサ] Honkin' On Bobo(仮)曲目最新版
AeroFANaticから流れてきた「Honkin' On Bobo Blues Balls」と題された
来年2004年1月リリース予定の、題名未定ブルーズ・アルバムの「録音した曲」リスト。
曲目 | 主な演奏者 |
Baby Please Don't Go | Big Joe Williams / Them |
Roadrunner | Mississippi Fred McDowell / Bo Diddley / The Animals / Johnney Winter |
Broke Down Engine | Blind Willie McTell / Bob Dylan |
I'm Ready | Willie Dixon / Buddy Guy / Albert King |
Temperature | Little Walter |
House Of The Rising Sun | Woody Guthrie / The Animals / Joan Baez |
You Gotta Move | Fred McDowell / Rolling Stones |
Back Back Train | Fred McDowell |
Killing Floor | Howlin' Wolf / Jimi Hendrix / Electric Flag |
Eyesight For The Blind | Sonny Boy Williamson / B.B. King / The Who |
All Your Love | Otis Rush / Eric Clapton( John Myall & Bluesbreakers) |
Stop Messin' Round | Fleetwood Mac |
Into The Grind | 新曲の中の1曲 |
AeroFanaticのクリスは
「忘れてならないのが、これらの曲は『既に録音が終わっている』ってことだ。
新曲が1曲か3曲なのかで変更はあるだろうが、アルバムは12〜14曲が収録される。
一部がもしもアルバムに入らなかったとしても、シングルのカップリングなどで登場するだろう。
ぜひオリジナル奏者も聴くことをお薦めする。もちろん全曲が『エアロスミス調』になっている。
発売をお楽しみに」と結んでいる。
[暇ネタ] Honkin' On Bobo(仮)曲目解析
5月31日付けの予定曲目から、落ちたのは「You Shook Me / Willie Dixon」1曲のみ。
新たに加わったのは、アニマルズで有名な「朝日のあたる家(House Of The Rising Sun)」。
先日、Led Zeppelin DVDの発売にあわせ、プロモ来日したJimmy Pageがインタビューで
「シカゴ・ブルーズ)が好きだった。カッコよくてね。1960年代にシカゴのミュージシャンが
イギリスにやってきて、ライブでイギリスのミュージシャンと共演した。その時に
『あ! 僕たち白人も、ブルーズをやっていいんだ』。
みんなでこぞって、(黒人音楽の)シカゴブルーズをコピーした」という意味のことを言っていた。
これが、俗にホワイトボーイ・ブルーズってやつ。この流れでブルーズ・ロックやハード・ロック、
ローリング・ストーンズ、ヤードバーズ、クリーム、フリートウッド・マック、レッド・ツェッペリン等が
生まれていった、一大ムーブメントだったわけだ。。
その影響を、大西洋の反対側で受けていたのが、エアロスミスのルーツになるわけ。
シカゴ・ブルーズ>イギリスのホワイトボーイ・ブルーズ>エアロスミスというのが、
時間的な流れだったのだが、その歴史を逆行して選曲してる可能性が高いのだな。
これまでは、ちと自信がなかったので記載してこなかったが、主な演奏アーチストの
一覧表を作ると、出てくる出てくる、1960年代のイギリスで活躍したアーチストが。
ブルーズ・アルバムといっても、イメージがわかないという人も少なくないらしいけど、
Walking The Dog、Milk Cow Blues、Big 10"あたりのタッチを想像していいんでは
ないだろうか?
もう既に“完成系”ともいえる有名なバージョンが出ているBaby Please Don't Go
(Themが有名すぎ)、House Of The Rising Sun(The Animalsが決定版)といった
クラシックな曲を、どう料理してくるのか楽しみである。
[語学] Honkin' On Bobo(仮)題名の意味
Copyright : Akira 1999-2003