★初期CBS CSONYのシングルを、キャッチコピーが見えるくらい大きくスキャンしました。時代背景の 解説付きで展示中。このページは前半5枚(後半5枚はこちら)。 |
★キャッチコピー [表]時代は変わった!全米をヘビー・ロックの嵐に巻き込むホットなニュー・パワー・エアロスミスこそ、クイーンに対するアメリカの解答だ! [裏]クイーンとエアロスミスによってロック界は新しい局面を迎えた。そして、エアロスミスこそ、アメリカン・ヘビイからのクイーンに対する解答なのだ。 ★無名の新人・エアロスミスの初のシングル。 ★クイーンといっても、若いファンはフレディ・マーキュリーがヒゲ+短髪+胸をはだけてマッチョなイメージの後期を思い浮かべるだろうから、「なんでクイーンに対する解答?」と首を傾げると思う。 ★ここで名指しされているのは、1974−1975年ごろの初期クイーン。左の「クイーンII」「シアー・ハート・アタック」のころは、ブライアン・メイの骨太なギターを前面に、ハイトーンなボーカルとコーラスを前面に出して“ブリティッシュ・ハードロックの新星”として注目された。日本では人気急上昇中。 ★新人エアロスミスを売り出すイメージ戦略として、ハードロック=イギリスの伝統芸=人気急上昇中のクイーンの対抗馬/アメリカの野獣エアロスミスという図式は、わかりやすく明快だった。「演奏と歌:エアロスミス」という、当時のお決まり文句、表と裏で「ヘビー・ロック」「ヘヴイ・ロック」と表記が違うのも今となってはご愛嬌。 |
★キャッチコピー [表]1976年ハナっからブッ飛ばしてエアロスミス。これこそその名を天下に轟かせた噂の大ヒットだ!! [裏]レイド・バック? ブチ殺すぞ!!………スティーヴン・タイラー ★日本でも「2−3−1」の順番で初期3枚のアルバムが無事発売され、Toysはアメリカで大ヒット。チャートの上位に居すわるバンドとして、エアロスミスの知名度があがってきたころに「ドリーム・オン」の再ヒット。上の「闇夜のヘビー・ロック」時と違って、どこの誰かを説明しなくてもよくなったころの日本盤シングル第2弾。 ★表は「ハナっからブッ飛ばしてエアロスミス」と、語感がなんとなく七五調、キャッチコピーのお手本のようなもの。裏は、エリック・クラプトンの「461オーシャン・ブールバード」などのリラックスしたレイドバック・ムーブメントが台頭している中で、「ブチ殺すぞ!!」と反旗を翻す、これまた1970年代ハードロッカーのお手本のようなコメント。ただし、本当にスティーブンが言ったかどうかは私は知らない。 ★表の左下では、「シングルバージョン(LPとは違ってます)」と、ごていねいに赤文字で書いてある。裏のライナーを書いている沖田豪は、当時のSONY担当・野中ディレクターの筆名。こういうイメージで売ろうと、ディレクター自ら原稿を自ら書いたそうである(Walk This Way=黄表紙参照)。 |
★キャッチコピー [表]もはや新しい時代が来てしまった!その最大の証しがエアロスミスだ!! [裏]エアロスミスこそナウなヤングの必修科目!偏差値なんか恐くない!! ★笑ってください。私も、このコピーはお手上げ。 ★1976年というと、まだ「センター試験」もその前身の「全国共通一次試験」もなかった。予備校の偏差値が一人歩きをし始めた、当時の学生にとってはなんかいや〜な存在だった。それを突っついてきたコピーなんだけど、前2作に比べるとコピーも不発。「ナウなヤングの…」って、見事に死語が2つ重なってる。 ★コピーより写真に注目。この表の写真、前作「ドリーム・オン」の裏面で既に掲載されている。インターネットもなく、アメリカの情報は2〜3か月遅れで雑誌で読む時代、プロモーション写真も新作はなかなか来なかったんだろうね。あ、エアロの場合は、今も来ないか。でも、かっこいい写真だから許す。 ★ライナーは、文化放送・江川陽一氏。ここからシングル600円に値上げ。 |
★キャッチコピー [表]そうだ!確かに、アメリカのロック・シーンは、エアロスミスを中心に動いている!! 王者の風格すら漂う我等のエアロスミス、またまた放つ大ヒット!! [裏]今やエアロスミスは完全に他のグループを引き離した!エアロスミスを選んだあなたこそ、最高のハード・ロックを満喫し、最高にロックンロールできるのだ!! ★前作の「ひよわった」コピーを反省したのか、再び名調子復活!! 「我等のエアロスミス」と、ファンに訴えかける表現も秀逸。大ヒットと書いてあるが、全米では71位止まり。それでいいのだ、宣伝コピーはウソでもとにかくインパクト勝負。これはエアロのコピーでも上位にランクされるべき名作。 ★初来日の噂も出始め、クイーン、キッス、エアロスミスの「御三家」が音楽雑誌に毎回登場するようになったころのシングル。ライナーは、朝日放送(ABC)の安井晃。 |
★キャッチコピー [表]ロック乱世の真っ只中、燃えたぎるヘヴィ・ロックンロールを武器に、真のスーパー・スター、野獣エアロスミス、日本列島を直撃!! [裏]全米を制覇した無敵のロックン・ロール野獣エアロスミス、ついに日本来襲!! ★コンサート日程も入った来日記念盤。「日本列島を直撃」「日本来襲!!」って、ハリケーンか、はたまたゴジラの上陸か…だが、次の4月来日のキッスへの対抗意識も混じっての誇張表現。いかにも「すごいんだぞ〜!」と宣伝してるわけで、大変明快なコピーである。キッス=ビクター、エアロスミス=CBSソニー、そしてクイーン=ワーナー・パイオニアの三つ巴の勢力争い=ロック乱世の時代のシングル。 ★初来日にして武道館満杯という大成功に終わったエアロスミス。その余波をかって「離日記念盤を出す」という話も雑誌に?マーク付きで載った。「地下室のドブねずみ」が候補だったのだが…さすがにこの企画は流れたらしい。一時期、随分探したんだけど…存在しませんでした(笑)。野中Dの冗談だったらしい。 ★このシングルカットから、「お説教」の邦題が「ウォーク・ディス・ウェイ」に変更された。 |
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